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東京を訪れる外国人観光客の旅行中支出額に占める宿泊費の割合

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現在、訪日外国人観光客の数は年々増えている。2012年は約800万人だったのに対し、2016年には初の2000万人突破となる2400万人を記録した。また、JTBの調査によると3200万人も訪日外国人観光客が訪れるとされている。
そんな中、東京に訪れたという訪日外国人観光客は2016年で1310万人にのぼる。今回は、東京に訪れた訪日外国人旅行客が、旅行支出額の中から宿泊費に使う割合について見ていく。

東京に訪れる訪日外国人観光客の宿泊費とは
国別外国人旅行者行動特性調査によると、平成27年に東京へ訪れた訪日外国人観光客の旅行中支出額の合計は1人あたり151,626円となっている。
訪日外国人観光客の平均泊数である6.3泊にしたがって調べると、全体の平均宿泊費は33,698円で、旅行支出総額の約20%を占めている。
その他の飲食費などと比較しても、最も多い土産買物費に次いで宿泊費が2番目に多い支出であることから、訪日外国人観光客が宿泊にかけるお金が非常に高いことがわかる。

さらに、1泊あたりの宿泊費は約5,616円。ちなみに、平成26年の段階で全体の平均宿泊費は31,916円となっており、1年間で5.6%も平均宿泊費が増加していることになる。
このように訪日外国人観光客数が増えているだけではなく、旅行支出額の中での宿泊費の割合もわずかながら年々増加している。今度は国別に絞って1泊あたりの宿泊費が高い国を見ていこう。

1泊あたりの宿泊費が高い国、低い国
平成28年度の国別外国人旅行者行動特性調査によると、東京に訪れた外国人観光客の中で、1泊あたりの宿泊費が高い国は以下の通りだ。
1位 イギリス 1泊11,325
2位 アメリカ 1泊9,118
3位 カナダ 1泊7,661

出典:産業労働局発表『平成28年度国別外国人旅行者行動特性調査の結果』

出典:日本政府観光局(JNTO)

その他の国でも平均して1泊あたり5,000円以上の費用をかけているところは少なくないが、訪日客が最も多いとされる中国や韓国は5,000円をはるかに下回っている
つまり、宿泊費が低い施設の需要もある反面、宿泊費が高い施設への需要も増加している可能性があると考えることができるのではないだろうか。

上位3カ国の宿泊費
1位 イギリス
イギリスの平均泊数は6.9泊で、全体的な宿泊費は65,380円となっている。1泊に絞ると約9,614円という結果になり、平均泊数から1泊あたりの宿泊費まで非常に高いのが特徴だ。
2位 アメリカ
アメリカの平均泊数は6.8泊で、全体的な宿泊費は65,380円となっている。1泊に絞ると約9,614円という結果になり、平均泊数から1泊あたりの宿泊費まで非常に高いのが特徴だ。
3位 カナダ
カナダの平均泊数は5.7泊となっており、全体的な宿泊費は43,673円となっている。
1泊あたりの宿泊費は7,661円で上位2国とは少し差があり、7,000円台になるとオーストラリアやシンガポール、香港などアジア圏も増えて来ていることがわかる。
今後、東京オリンピックへ向けた観光事業の強化によって東京への外国人観光客は一層増加していくだろう。もちろん過去のデータだけでは一概に判断はできないが、各国の宿泊施設への需要は異なっており、変化して行くことは十分に考えられるのではないだろうか。

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