Indeed Japan株式会社による最近の調査によれば、夏の観光シーズンに向けての観光・インバウンド関連の求人動向および検索動向が、コロナ禍の2020年6月インバウンド再開、全国旅行支援が始まった2022年10月と比較して大きく増加していることが明らかとなった。特に、コロナ禍以降の回復と、インバウンド再開の影響が大きいと考えられる。
調査背景
2023年6月には、訪日外国人客数が200万人を超え、観光は「成長戦略の柱、地域活性化の切り札」として政府に位置付けられている。
さらに2022年10月のインバウンド再開後、初めて迎える夏の観光シーズンに向けて、観光・インバウンド関連の人材需要および求職者の関心が高まっていると考えられる。
観光がもたらす経済効果への期待と、高まる観光需要の中で、人材確保が重要な課題として浮上している。
求人動向の増加
観光業に関する求人は、2022年10月と比較して1.8倍、2020年6月と比較して1.4倍に増加している。
特にインバウンド関連の求人は、2022年10月と比較して2.3倍、2020年6月と比較して2.7倍と大きく増加している。
インバウンドに関する求人割合は、25.9%となり2023年4月に過去6年間で最も高かった。
検索動向の増加
（出典：Indeed Japan株式会社）
観光業に関する仕事検索は、2022年10月および2020年6月と比較して、それぞれ1.1倍増加した。
また、インバウンド関連の仕事検索は、2022年10月と比較して1.4倍、2020年6月と比較して1.7倍増加した。
特にアフターコロナにおいて、仕事検索割合が右肩上がりの傾向を示しており、観光業に関する求職者の関心が増加傾向にあることがうかがえる。
調査概要
調査はIndeed Japan株式会社によって実施された。
2017年6月から2023年6月までの期間に行われ、Indeed上の観光・インバウンド関連の求人と検索動向を対象としている。
まとめ
これらの結果から、日本の観光業界やインバウンド関連の求人、および仕事検索の動向は、2022年10月のインバウンド再開以降、大幅に回復してきていることが確認される。特に、インバウンド関連の求人や求職者の関心は大きく増加していることが示されている。これは、訪日外国人客数の回復や、日本政府の観光業界に対する支援策などが背景にあると考えられる。