株式会社システートソリューションズは、ヴィソンホテルマネジメント株式会社が運営する「HOTEL VISON(ホテルヴィソン)」および「旅籠ヴィソン」において、Webサイトの多言語化ソリューションを導入し、多言語版Webサイトの自動運用を開始したことを発表した。これにより、HOTEL VISONと旅籠ヴィソンは、海外旅行客に対して迅速かつ効率的に情報を提供できるようになった。
HOTEL VISONおよび旅籠ヴィソンは、三重県多気町に位置する日本最大級の商業施設「VISON」内にある宿泊施設である。2021年に開業したこの施設は、ヴィラ棟とホテル棟から構成される「HOTEL VISON」と、1棟ごとにクリエイターがデザインした4棟40室の「旅籠ヴィソン」の2つの宿泊施設からなる。「野に遊び、野に学べ」をコンセプトに、施設内の自然景観を大切にしており、さらに近隣の観光地へのアクセスの良さも宿泊客に高く評価されている。
昨今、外国人旅行客の増加に伴い、HOTEL VISONと旅籠ヴィソンでは、海外向けの情報発信を強化してきた。英語版のWebサイトは既に運用されていたが、特にアジア圏向けの情報発信についてはまだ初期段階にあった。そこで「Cistate Translation Proxy」を導入することにより、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)、タイ語、ベトナム語の5言語によるサイト運用が開始された。英語版サイトを基に、2週間弱で多言語版サイトが構築され、元サイトの更新は自動的に翻訳・公開される仕組みが導入された。これにより、予約サイトへのリンクもそれぞれの言語に対応したページに直接ジャンプできるようカスタマイズされ、宿泊施設側の作業負荷を過度に増やすことなく、しかも現実的なコストで多言語での迅速な情報発信が可能になり、ユーザーはスムーズな予約体験を享受できる。
ヴィソンホテルマネジメント株式会社のマーケティング部部長である長井氏は、多言語対応の重要性を強調している。特に中国語対応が進んだことにより、中国本土や中華圏、シンガポールなどの地域からの顧客へのアプローチが容易になった点を評価している。また、海外からの問い合わせは増加しているものの、質問自体は減少傾向にあり、これは多言語版Webサイトが顧客の疑問を解消する役割を果たしているためであると分析している。今後、外部の販売サイトを活用しつつも、自社サイト経由での予約比率を引き上げることが目標であるとしている。
「Cistate Translation Proxy」は、既存のWebサイトから直接情報を取得し、自動的に多言語化を行うソリューションである。ホームページのURLを提供するだけで、多言語サイトの構築および運用が可能となり、AI翻訳技術と独自の自然言語処理技術を組み合わせ、迅速かつ効率的な情報発信を実現する。システートソリューションズは、今後もCistate Translation Proxyをはじめとする多言語化ソリューションを提供し、さらなる多言語化社会の実現に貢献していく。