エクスペディア・グループは最近、2024年の旅行トレンド「Unpack ’24」を発表した。このレポートは、エクスペディアとホテルズドットコムなどのグループ内データと、14カ国2万人の旅行者に対する調査結果に基づいている。所有するデータをはじめ、人気の旅行先から業界における最新テクノロジーまで、2024年のトレンドを6項目で発表した。
まず、「ロケ地巡り旅」は、テレビ番組や映画の影響で旅行先を選ぶトレンドとして注目される。2023年の調査では53%の人がこの傾向を示しており、日本では特にテレビ番組の影響が大きいことが分かっている。2024年の人気ロケ地としては、タイ、ルーマニア、マルタ、パリ、ロンドン、バース、ウィンザー、韓国などが挙げられている。
次に、「そっくり観光地」への関心が高まっている。これは観光客が少なく、手頃な価格で訪れることができる場所への興味を示すもので、日本人の73%が経験があるか興味があると回答した。表は過去1年で検索数が大きく増えた年をランキング化したもので、特に上位5都市では前年比の倍以上のスコアとなっている。
「音楽ツアー旅行」も人気を集めるトレンドだ。69%の旅行者が好きなアーティストのコンサートのために遠征したいと答えており、日本においても半数以上が「遠征したい」と回答している。
2024年には旅行中の飲酒量を減らす、または全く飲まない「ノンアル旅」も注目されると予想されている。41%の人がデトックス旅をしたいと回答しており、49%はアルコールフリーのドリンクを提供するホテルに興味を示している。
また、ホテル選びでは全体的な「雰囲気」が重要な基準になっている。「雰囲気(vibe)」という言葉を含んだっ口コミは前年比で1090%も増加しており、アンケートでも92%の人がホテルの雰囲気を重視していると回答した。特に日本人は「落ち着いた雰囲気」や「自然を満喫できる雰囲気」を好む傾向がある。
最後に、2024年は「生成AI時代」が旅行業界に影響を及ぼすとされている。今回の調査では、グローバルでは69%、日本では94%の人が旅行計画に生成AIを使ったことがないと回答しているが、今後の生成AIについてはグローバルの半数が興味があり、旅行のプランニングに役立つと思うと回答している。今後は、生成AI活用に興味を持つ人が増えると予想される。