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熱海の老舗温泉宿「古屋旅館」、リアルタイム翻訳ディスプレイ「VUEVO Display」を導入:訪日外国人への多言語対応を強化

株式会社古屋旅館(代表:内田宗一郎)は、1806年創業の老舗温泉宿「古屋旅館」(静岡県熱海市)において、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社が開発し、鈴与商事株式会社が代理店を務めるリアルタイム字幕・翻訳システム「VUEVO Display(ビューボディスプレイ)」を2025年9月16日に導入した。熱海地域の宿泊施設としては初の導入となり、訪日外国人観光客や聴覚障がいを持つ宿泊客に対して、より自然でストレスのない多言語対応を実現するものである。

(出典:株式会社古屋旅館

導入の背景には、今後の訪日外国人観光客の増加がある。現在、熱海を訪れる外国人観光客は全体の約5%程度だが、今後は10〜15%まで拡大すると予測されている。日本全体では2030年に年間6,000万人を超えるとも言われており、宿泊業界における多言語対応の強化が急務となっている。古屋旅館ではこれまでも翻訳機器や多言語メニュー、スタッフ向けオンライン英語研修などを実施してきたが、従業員一人ひとりの語学スキル向上には限界があったため、より正確でスムーズなコミュニケーションを可能にする「VUEVO Display」の導入を決定した。

(出典:株式会社古屋旅館

「VUEVO Display」は、発話内容をリアルタイムで字幕化・翻訳し、透明ディスプレイの両面に表示するシステムである。100種類以上の言語に対応しており、受付スタッフと宿泊客の会話を瞬時に双方向で翻訳することができる。高精度の音声認識技術と独自のマイク構造により、方向ごとに発話を識別して集音する仕組みを採用しており、周囲の雑音に影響されにくい設計となっている。また、専用アプリを用いて言語を選択するだけで使用でき、操作も簡単である。スマートフォンとマイクのみで使用可能なモードも備えており、フロント以外の客室や館内のさまざまな場所でも活用が可能である。

古屋旅館は、源泉かけ流しの温泉と伝統的な会席料理を提供する老舗旅館でありながら、英語表記のお品書きや多言語観光ツール「Kotozuna(コトツナ)」の設置など、デジタル技術を活用した新しい取り組みにも積極的に挑戦している。今回の「VUEVO Display」導入により、訪日外国人観光客を含む多様な宿泊客に対して、より自然でスムーズな多言語対応を実現した。

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