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京都・天橋立の温泉旅館「汐汲苑」が破産手続き 新型コロナによる旅行自粛が追い討ち

温泉旅館を経営する「株式会社汐汲苑(しおくみえん)」が、京都地裁宮津支部から破産開始決定を受けたことが明らかになったた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、昨年6月ごろから旅館の営業を停止していた。

1982年4月に設立の同社(資本金4300万円)は、天橋立温泉にて客室数14室の料理旅館「湯らゆら温泉郷・汐汲苑」の経営を手掛けていた。日本海で捕れた新鮮な魚介類を使用した食事、また、部屋はすべて日本海に面した造りになっており、毎年海水浴シーズンの利用客を一定数確保していた。近年はインターネットサイトを通じた集客にも力を入れ、5千万円程度の年商規模で推移していた。

出典:汐汲苑

しかし京都縦貫自動車道が開通した2003年以降、京都北部と南部の移動は容易になった一方、天橋立から離れた立地の旅館宿泊客や宴会利用客が減少。同業他者との価格競争などもあって同館も集客に苦戦し、20年に入ってからは新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言で多大な影響を受けた。同年6月ごろからは休業を余儀なくされていたが、以降も事業継続が困難な状況が続きやむなく今回の措置に至った。

東京商工リサーチ京都支店の集計によると、京都府内の新型コロナ倒産は12件目。負債総額は約1億1350万円。

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