東証1部上場で「スパリゾートハワイアンズ」などを運営する常磐興産(福島県いわき市)は、新型コロナウイルス禍による業績の落ち込みを受けて希望退職を募ることを明らかにした。
希望退職は50人程度を予定していて、対象となるのは来年3月末時点で46歳以上の正社員。現在の社員数は約550人で、1割近くに当たる人員削減を図るという。
募集は2022年1月より行い、退職日は同年3月31日を予定している。退職者には特別加算金を別途支給するほか、再就職を希望する者には支援を行う。
同社はコロナ禍において事業環境が極めて厳しい状況にあるとし、東京本社廃止など業務集約・コスト削減に努めている。さらなる体制構築の効率化を進めるため、希望退職者の募集を行うことを決めた。
12日に発表された常磐興産の第2四半期決算短信によると、新型コロナの影響による売り上げの落ち込みが長期化していることから、連結で13億円あまりの赤字となった。希望退職募集により発生する特別退職金等の費用は22年3月期に特別損失として計上するが、現時点で業績への影響は未定としている。
なお、前年同様に従業員の冬季賞与を50%減額、役員報酬の15~30%減額も継続し、経費削減を図る。