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神話の地・高原町:株式会社おてつたびと人材不足解決へ新たな挑戦

株式会社おてつたびは2024年11月19日、宮崎県高原町と、町内事業者の人手不足解消および関係人口創出を目的とした連携協定を締結した。本協定は、おてつたびにとって市町村との初の連携協定締結事例となる。協定式は高原町役場にて行われ、高妻経信町長と永岡代表取締役CEOが出席した。

本協定は、高原町内の事業者が抱える人手不足の解消、ならびに関係人口の創出・拡大を推進することを目的としている。「おてつたび」を活用し、町外からの人材を町内事業者に送り込むことで、地域活性化と継続的な関係人口の増加を目指していく。また、スポットワーカーの滞在場所や移動手段について、両者が連携して環境整備の可能性を検討していく。

締結式には、おてつたび利用者の奥霧島温泉郷株式会社の内村雅樹代表取締役、宮崎県総合政策部中山間・地域政策課の濵川哲一課長、県事業受託社である株式会社ことろどの田鹿倫基代表取締役がオブザーバーとして出席した。協定式後には高原町内の事業者を対象としたセミナーも開催され、永岡代表が「おてつたび」の誕生背景や全国的に深刻化する人手不足の課題、さらには活用事例について講演した。内村氏は「おてつたび」の利用が簡易であることを紹介し、濵川課長は補助事業導入の背景と概要を説明、田鹿氏は補助申請の手続きについて述べた。

本連携では、地域外人材を活用した人手不足解消、関係人口創出に向けた情報発信、地域外人材の滞在環境整備、高原町内事業者の受け入れ機運向上を主要事項としている。高妻町長は、この協定が町内事業者の人材不足解消と関係人口の創出につながるものとして期待を表明し、多くの町外の人々が高原町で働き、同町の魅力を知る契機となることを願っている。

おてつたびは、短期アルバイトのマッチングプラットフォームとして、人手不足に悩む地域の事業者と旅先で働きたい人々を結びつけている。2024年11月現在、登録ユーザー数は6.3万人を超え、全国47都道府県で1,600社以上が利用している。同サービスは、働き手が地域の文化や暮らしを体験する機会を提供するとともに、地域経済の活性化にも寄与している。

高原町は人口約8,500人を抱える町で、町の西側には国立公園・霧島火山群がそびえ立つ。我が国の神話に登場する「天孫降臨の地」とされる高千穂峰を有し、その山頂にはニニギノミコトが突き立てたと伝わる「天逆鉾」がある。また、初代天皇とされる神武天皇が高原町で誕生したとの伝承が残り、狭野神社や霧島東神社など、歴史と神話に彩られたスポットが点在している。主要産業としては畜産が盛んで、「宮崎牛」の生産地として全国的に知られているほか、新鮮な野菜や果物の生産地でもある。奥霧島温泉郷では、天然炭酸泉や冷鉱泉を活かした交代浴が楽しめる。

株式会社ことろどは「ローカルにオルタナティブを提示する」を理念に掲げ、地域特化型求人サイトや宿泊施設の運営をはじめとする多岐にわたる事業を展開する企業である。地域に根差した課題解決型の事業モデルを通じ、地方創生に貢献している。

「おてつたび」は、人手不足に悩む地域の事業者と、旅先で働きたい人をつなぐ短期アルバイトのマッチングプラットフォームである。旅行者は交通費を自己負担しつつ、現地で働くことで報酬を得る仕組みを提供する。これにより、地域の文化や暮らしを深く体験できる機会が生まれ、経済的負担を軽減しながら旅を楽しむことが可能となる。

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