お手伝いと旅を融合させたマッチングサイト「おてつたび」を運営する株式会社おてつたびは、香川県の琴平バス株式会社と共同で、関係人口増加を目的としたプロジェクト「琴平おてつたび〜何度も琴平を訪れたくなる旅〜」を実施する。6月17日から6月30日の期間、琴平町内の5つの施設で延べ7名の「おてつたび」参加者を受け入れる。
「おてつたび」は、「お手伝い」と「旅」をかけ合わせた造語で、旅を通じて人手不足に悩む地域事業者と、働きながら旅を楽しみたい人をつなぐサービスである。旅を切り口にすることで全国各地から人材を集め、「観光以上・移住未満」の旅を通じて地域の人と地域外の若者が出会い、地域のファンである関係人口を創出する仕組み作りを目指している。今回の琴平町でのトライアルでは、参加者は数日間、各宿泊施設などに住み込みで働き、仕事の合間に琴平観光や地元民との交流を楽しむことができる。一定の日数を琴平町で過ごし、地元の人と交流することで、「琴平町に会いたい人がいる。だからまた琴平に行きたい」と思ってもらうことが狙いだ。
特典として、参加者には滞在期間中に利用できるmobi無料乗車券が配布され、乗車した感想をSNSに投稿してもらうことで利用促進に繋げる。mobiは、琴平町内を定額乗り放題で移動できる相乗り型の移動サービスである。
琴平バス株式会社は、香川県を代表する観光地である琴平町を拠点に70年にわたりバス・タクシー事業、旅行代理業を展開している。貸切観光バスやツアーバスのほか、「うどんタクシー」や定額乗り合いタクシー「mobi(モビ)」の運行など、地域に密着した観光・交通事業を展開している。2020年には、コロナ禍において観光バスの運行が困難な状況下で取り組んだ「オンラインバスツアー」が注目を集め、「日本サービス大賞」の地方創生大臣賞や香川県の「かがわ21世紀大賞」などを受賞している。
おてつたびは、「日本各地にある本当にいい人、いいもの、いい地域がしっかり評価される世界を創る」というビジョンを掲げ、2018年7月にサービスを開始した。同社はお手伝いという新しい目的を作ることによって、著名な観光名所がない地域にも人が訪れ、お手伝いを通して地域と人を繋ぎ、地域の農家や施設の人手不足の解消と地域のファン(関係人口)創出を目指している。登録者ユーザー数は5.5万人を超え、大学生や社会人、転職活動中の方、シニア世代など幅広い層に利用されている。また、受け入れ事業者数は全国47都道府県で1,400事業者に拡大し、一次産業や観光業を中心にゲストハウスやキャンプ場、酒造会社や飲食店など多岐にわたる業種に対応している。