株式会社おてつたびは、短期アルバイトと紅葉を楽しめる「紅葉特集 2024」を開始した。この特集は、紅葉シーズンに合わせ、全国の紅葉スポット近くでのアルバイトを募集するものである。参加者は、美しい景色を満喫しながら働くことができ、旅費を抑えた一人旅を楽しむことが可能である。
(出典:株式会社おてつたび)
「おてつたび」は、「お手伝い」と「旅」を掛け合わせた人材マッチングプラットフォームである。農家や宿泊施設など、季節的な人手不足に悩む地域と、「働きながら旅を楽しみたい」人々を結びつけるサービスだ。参加者は交通費を自己負担する必要があるが、地域側が無料で宿泊場所を提供するため、アルバイト代を得つつ滞在費を抑えられる。
観光庁の発表によると、物価上昇などにより日本国内の旅行回数は減少傾向にあり、おてつたびは経済的負担を抑えた新しい旅行スタイルとして注目されている。参加者は働きながら収入を得つつ無料で宿泊し、空き時間には観光を楽しめるため、観光費用を抑えたい若者を中心に人気が高い。また、紅葉シーズンには観光客が増加し、多くの地域で人手不足が発生するため、現地での労働を通じて地域経済を支援できる点も魅力である。おてつたび利用者のうち約93%が「ひとり旅」として参加しており、現地での仕事を通じて地域の人々や一緒に働く仲間との出会いを楽しんでいる。
(出典:株式会社おてつたび)
おてつたびは「日本各地にある本当に良い人、良い地域がしっかり評価される世界を創る」というビジョンのもと、2018年に設立され、2019年にサービスを開始した。お手伝いという目的を加えることで、観光名所がなくとも人を呼び込み、地域の農家や施設の人手不足を解消し、地域への新たな関心を育むとともに、地域ファン(関係人口)の創出を目指している。参加者アンケートによれば、86%以上が「また訪れたい」と回答し、約6割が地域との関係を続けており、さらには移住や定住、就職に結びついたケースも全国で報告されている。
日本は今後さらに人口減少が進み、とりわけ地方ではその影響が深刻化する見込みである。おてつたびは、人を地方に循環させ、地域経済を支援しつつ、将来的に地域がピンチに直面した際にも支え合える関係性を築くことを目指している。