世界最大の旅行プラットフォームであるTripadvisorは、日本を含む世界の旅行者を対象に行った意識調査およびサイト利用状況データに基づき、2024年冬の旅行動向を発表した。
意識調査の結果、この冬に海外旅行を計画していると回答した世界の旅行者の割合は、昨年同時期と比べ21%増加し、34%の日本人旅行者がまだ訪れたことのない場所への旅行を計画していると回答した。旅行計画に影響を及ぼす要因として、日本人旅行者の最大の懸念事項は「ガソリン代やエネルギーコストの上昇」であったが、今年は32%に低下し、昨年の52%から減少している。また、「景気による家計状況の悪化」は30%、「インフレ率の上昇」は28%、「円安」は18%と、いずれも昨年より低い割合となった。
2024年冬の国内で人気の観光地としては、北海道の札幌市中央区、千葉県浦安市、神奈川県箱根町、福岡県博多区、京都府下京区、沖縄県那覇市、東京都港区、大阪府中央区、東京都千代田区、静岡県熱海市が挙げられた。海外では、ソウル、バンコク、ホノルル、パリ、香港、シンガポール、中山区(台湾)、ハノイ、ホーチミン、ロンドンが人気観光地として選ばれている。
また、国内で前年比の回復傾向が強い観光地としては、北海道の苫小牧市、千歳市、札幌市や愛知県の常滑市、港区、栄などが挙げられており、海外ではイスタンブール、ウィーン、マドリード、ベネチア、バリ島などが挙げられた。
さらに旅行に関する消費動向と各カテゴリーの人気ブランドを調査した、Tripadvisorの「Brands We Travel With(旅行のお供ブランド)」によると、世界の旅行者の84%が旅行計画時や旅行中に電化製品やパーソナルケア用品、衣料品、ストリーミングサービス、ファストフード、金融サービス、モバイルデータ通信の利用や購入を積極的に検討していることが分かった。旅行計画の段階ごとに検討されるカテゴリーが異なり、旅行を考え始める段階ではストリーミングサービスが多く利用され、計画段階ではモバイルデータ通信、予約段階では金融サービスの検討率が上昇する傾向がある。準備段階ではパーソナルケア用品や電化製品、スナック食品の購入検討が高まる。
日本人旅行者の旅行を通した消費動向トレンドにおいては、コストパフォーマンスの高い航空会社や便利なフライトスケジュールを重視する傾向が見られる。また、旅行リサーチ時にレンタカーを検討する割合は36%であり、他の段階と比較して2倍近く高い。さらに、旅行中の電化製品やパーソナルケア用品、衣類の購入検討率が高い結果となった。特に海外旅行ではWi-Fiプランの利用が58%検討され、国内旅行ではファストフードの利用が68%と高い傾向がある。スナック食品については、国内旅行や家族旅行、ドライブ旅行の際に購入検討率が高く、ポテトチップスやボトル入り飲料水、キャンディが特に人気のカテゴリーである。