
株式会社JTBと一般社団法人鬼ごっこ協会は、日本全国の温泉地における新たな交流人口の創出と誘客促進を目的に、スポーツを通じた地域活性化の取り組みを開始する。その第一弾として、温泉地を舞台にした「スポーツ鬼ごっこ」の全国大会「~温泉シリーズ第一弾~ 湯けむり杯 スポ鬼 ENJOY チャンピオンシップ」を、2026年3月28日(土)から29日(日)の2日間、福島県本宮市および郡山市磐梯熱海温泉で開催する。本大会は、全国に約20万人の競技人口を持つスポーツ鬼ごっこ競技者とその関係者による新たな人流を創出し、全国の温泉地でのシリーズ展開に向けたモデルケースと位置づけられている。
近年、国内の多くの温泉地では交流人口の拡大や地域経済の活性化が課題となっている。一方で、子どもの体力低下やデジタル化によるリアルな交流機会の減少も社会的な関心を集めている。こうした背景を踏まえ、JTBと鬼ごっこ協会は世代や性別を問わず楽しめる「スポーツ鬼ごっこ」に注目した。スポーツを目的とした新しい来訪者層を呼び込み、温泉地の宿泊需要を喚起しながら地域経済に新たな活力を生み出すことを目指している。
JTBは交流創造事業を事業の根幹に据え、地域に根差した持続可能なツーリズムの実現を推進している。今回の大会は、競技者や応援者が温泉地を訪れることで宿泊需要を創出し、地域住民との交流イベントを通じて「関係人口」の拡大につなげるものである。スポーツと観光を融合させた新たなツーリズムモデルとして、地域経済に継続的な好循環をもたらすことを意図している。
大会では、競技のほかに磐梯熱海温泉での宿泊や地元食材を使った食事、交流パーティーなどが予定されており、参加者は地域の魅力を満喫できる。また、本宮市と郡山市の小中学生や地域住民を対象にした「スポーツ鬼ごっこ体験会」や、日本代表選手によるデモンストレーションも実施され、地域内外の多世代交流を促進する。
さらに、本大会はJTB協定旅館ホテル連盟の支援を受け、自治体、観光協会、宿泊施設、交通事業者などと連携して開催される。福島県での開催を成功させ、その運営ノウハウを全国の温泉地へ展開していくことで、持続的な地域活性化モデルの構築を目指す。
スポーツ鬼ごっこは、誰もが親しんだ「鬼ごっこ」を競技化した新しいスポーツで、1チーム7人が制限時間内に相手陣地の宝を奪い合う。瞬発力や判断力を養う運動として教育現場でも注目されており、企業のチームビルディングや地域交流にも活用されている。JTBと鬼ごっこ協会は、この取り組みを通じてスポーツの力を地域発展に結びつけ、人々の健康増進と持続可能な観光の実現を目指していく構えである。