新型コロナの感染拡大による「GoToトラベル」全国一律停止措置で業績が悪化した企業のため、中小企業庁では無利子、融資を受けるための売上高減少の要件を12月下旬より緩和した。
経済産業省の中小企業庁では、新型コロナウイルス感染症の影響で打撃を受けた事業者に対し、資金繰りの支援を行っている。
融資は、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫といった国の政策金融機関の支援のほか、民間金融機関からも受けることができる。
日本公庫や商工中金が行う「新型コロナ感染症特別貸付」では、実質無利子・無担保に加え、据置最大5年、保証料減免での融資が可能だ。
経済産業省は中小企業への資金繰りを強化するため、都道府県の制度を利用することで、上記条件での融資を民間の金融期間でも受けられる体制を整えた。
さらに12月下旬より、「直近1カ月の売上が去年の同月と比較し5~20パーセント以上減少していること」という融資の要件を緩和し、「直近6カ月の平均」の要件も加え申請時にどちらか選択できるようにした。
これにより、コロナの第3波が到来する以前の11月上旬に売上が好調であった企業であっても融資が受けやすくなる。突然の「GoToトラベル」全国一律停止を受け、急きょ資金繰りが必要となった企業に対応するための規制緩和と思われる。