奈良市は20日、奈良市を訪れる観光客数等を調査する「奈良市観光入込客数調査報告」について、2020年1月から12月までの調査結果を報告した。
2020年の観光客数は前年比58.4減
まず2020年に奈良市に訪れた観光客数は724.2万人(前年比58.4%減)だった。一般観光客数は677.9万人(前年比48.9%減)。このうち日帰り客数は599.5万人(前年比50.3%減)、宿泊客数が78.4万人(前年比34.7%減)となった。
次に修学旅行で奈良市を訪れた観光客数は17.4万人(前年比78.9%減)と、年間20万人を下回る結果に。このうち日帰り客数が13.5万人(前年比81.5%減)、宿泊客数が3.9万人(前年比58.5%減)となった。
修学旅行生の宿泊者数を月ごとに見ると、全国に緊急事態宣言が発令された5月頃を中心に4~7月は0人だった。緊急事態宣言解除後、Go To トラベルキャンペーンや奈良旅行支援事業等が開始された夏以降は、9月~11月にかけて大幅に増加。修学旅行を延期していた学校が訪れるようになり、11月単月では過去3年で最も多い11,719人となった。
外国人観光客数は、28.9万人(前年比91.3%減)。このうち、日帰り客が24.5万人(前年比91.5%減)、宿泊客数が4.4万人(前年比90.1%減)となり、外国人観光客数が全体に占める割合は約4.0%となった。
■2020年観光消費額推計
「観光入込客統計に関する共通基準」に基づき、奈良県が実施した調査結果によると、2019年の奈良県における1人あたりの観光消費額は宿泊が24,807円、日帰りが4,569円となっている。
上記1人あたりの観光消費額に、奈良市の2020年の観光入込客数を乗じて奈良市の観光消費額を推計すると、506.4億円(前年比640.8億減)。前年の半額以下となる見込みだ。