兵庫県豊岡市の中心市街地にある大開通り沿いに、古民家を改装した住宅型コンドミニアムホテル「willow.(ウィロー)」が開業した。このホテルは、元老舗かばん店の住居部分と蔵をリニューアルし、全3室にキッチンと風呂を個別に装備している。自炊や外食を楽しんでもらうことを目的とし、観光の拠点や来客をもてなす場としての利用を想定している。
運営は、ホテルや商業施設の商品企画、再開発などを手がける新興広告代理店「サイクル」が行っている。代表取締役の中原大輔氏は、長らく中心市街地の活性化に取り組んでおり、今回のホテル開業もその一環である。地元の飲食店への案内などを通して、バー・ホッピングなどの新たな人の流れを作り出し、若い世代の起業を後押しする意図がある。
ホテルの建物は、1900年代初めに創業した「尾畑かばん店」のものを活用しており、客室の呼称も柳行李にちなんで命名されている。3室の客室は、それぞれ独立した入り口を持ち、和風、洋風のデザインが施されている。特にスーペリアは、築100年を超える蔵を改装しており、2階には本棚付きの寝室が設けられている。
価格は2人1室で3万3千円〜4万4千円、3連泊以上の利用で割引も提供される。地元で愛される老舗や満足度の高い飲食店を紹介するなど、観光客に対して地域の魅力を伝えていく方針である。