品川エリアを中心に、地域融合型宿泊施設の企画・運営を行う株式会社宿場JAPANは、社会課題解決を旨とするゲストハウスや旅行業を通じた活動に注力している。この度、同社は韓国大邱に拠点を置く社会的企業「共感シーズ」との間で協定を締結した。両社は「ゲストハウス及び旅行業を通して社会課題を解決する」という共通の目標のもと、新たなツーリズムコミュニティ構築に向けて「LOCAL CONNECT」というスローガンのもと協業を進めることとなった。
宿場JAPANは、旧東海道品川宿を拠点に、地域融合型宿泊施設の企画・運営を手掛けてきた。その理念は、「『SHUKUBA』の輪を全国に広げる」こと。小さな宿から始まる感動を通じて、地域と世界を繋ぎ、多文化共生社会を実現することを目指している。今後はその活動範囲を世界に広げ、ゲストハウスを通じて社会課題解決のきっかけを創出する。
一方、共感シーズは、地域観光と国際交流を通じて社会変革を目指す韓国の社会的企業である。2003年に脱北者支援団体として設立された後、2013年に社会的企業としてのステップを踏み出し、現在はゲストハウスと旅行会社を運営。その利益の一部は脱北者の支援に充てられている。
今回の協定は、双方が持つ社会課題解決への志向性を基に、新しい時代のツーリズムを模索するもの。両社代表の合意により、「LOCAL CONNECT」をスローガンに、今後の協業と共同取り組みが進むこととなった。これには、日韓のゲストハウス6社が賛同し、今後オンラインとオフラインでの交流を通じ、旅行者に対する新しい気づきと社会課題解決の実践を進める計画である。
「LOCAL CONNECT」による協定の核心は、地域間の共感を基盤とした共生社会の実現、持続可能な地域社会の構築、そして社会課題の解決にある。これらを基に、国を越えた地域同士が連携し、互いの地域課題の解決に寄与していく。
今後、宿場JAPANと共感シーズをはじめとする参加企業は、地域や国を越えて社会課題に向き合い、新しいツーリズムコミュニティを築いていく。これは、地域の魅力を発信し、未来を担う人材を交流させ、相互理解と多文化共生を育むプラットフォームとなる。旅を通した人との交流を深め、世界をより良い場所に変えていくことを目指している。