江戸創業 木曽福島の温泉旅館「街道浪漫 おん宿蔦屋」が本館の向かいに新たな別館「ANNEX HATAGO」(長野県木曽郡木曽町)を2025年1月に正式オープンした。
ANNEX HATAGOは素泊まりタイプの洋室ホテルとして、快適さと自由な旅をサポートしつつ、本館の温泉も楽しめる新しい宿泊体験を提供するとのこと。
本記事では、ANNEX HATAGO開業の経緯や特徴などについて、おん宿蔦屋に取材を行った。
▷ 予約HP:https://reserve.489ban.net/client/kiso-tutaya/0/plan/
―――ANNEX HATAGOの開業に至った経緯について教えてください。
中山道木曽路を歩きたいというインバウンド旅行者が多く、特に春(3月下旬~5月)と秋(9月下旬~11月)は当館がほぼ満室になります。コロナ明け以降は、これまで春に宿を確保できなかったお客様が、ウォーキングには不向きとされる夏(6~8月)にも宿泊する傾向が出てきました。
創業から約350年の歴史を持つ老舗宿として、こうした旅行者の受け皿をさらに広げたいと考え、新たにANNEX HATAGOを開業することにしました。
―――本館の「街道浪漫 おん宿蔦屋」と比べて、ターゲット層にどのような違いがありますか?
プレオープンして、私達も驚きましたが、予約までのリードタイムが非常に短いことです。前々日には満室になるほど、素泊まりでフラッと木曽路に足を運んで下さる外国人旅行者が多くいらっしゃいます。
一方、本館は食事付きのプランが中心で、1年前から半年前にかけて予約が埋まる傾向があります。宿泊スタイルの違いが、ターゲット層の違いにもつながっていると感じています。
―――「快適さと自由な旅をサポートする」というコンセプトを実現するために、特にこだわった設備やサービスは何ですか?
中期的に滞在していただいても快適に過ごせるよう、シャワーブース付きの洋室を設けました。その中で、小物などは和風でそろえ、中山道の雰囲気を感じられるようにしているのがこだわりです。
また、1階にはカード決済対応のコインランドリーを設置し、長旅の旅行者にも便利な環境を整えました。サービス面では、地元の飲食店やパン屋さんを紹介するオリジナルの町内マップを作成し、スタッフのコメント付きで提供しています。素泊まりの方でも、地元の食文化を楽しめるような工夫をしています。
―――ANNEX HATAGOはアクティブな旅行者向けとのことですが、実際に想定される宿泊客の利用シーンを教えてください。
現在の主なお客様は、中山道木曽路をウォーキングしたいインバウンド旅行者ですが、今後はさらに幅広い層にご利用いただきたいと考えています。
例えば、日本のビジネスパーソンや、街歩きを楽しみながら田舎の飲食店を巡りたい日本人旅行者にもご利用いただけるよう、新たな仕掛けを検討しているところです。
―――最後に今後の意気込みを教えてください
「中山道木曽路といえば蔦屋に泊まりたい!」「蔦屋のラウンジに寄ってみたい!」と思っていただけるような、木曽路のハブ宿を目指していきます。
最終的には「中山道木曽路=蔦屋」と言われるような存在になれたら嬉しいですね!
■ANNEX HATAGO 施設概要
住所:〒397-0001 長野県木曽郡木曽町福島5139
電話:0264-22-2010 (受付時間 9:00~20:00)
予約HP:https://reserve.489ban.net/client/kiso-tutaya/0/plan/