モトライドツアーズ株式会社(熊本市)は、熊本県阿蘇地域における観光MaaSの新たな提案として、50ccの原付バイクによるレンタルサービスの実証実験を始めた。この取り組みは、公共交通の結節点から観光地までの「ラスト1マイル」をカバーする目的で行われている。旅行者や地域住民の足として、24時間無人でのレンタルを可能とするシステムの構築が目指されている。これは、熊本県の推進する「熊本型観光MaaS」の一翼となるものである。
2023年10月7日から2024年3月31日までの期間中、5か所での配置が計画されている。その中で、JR豊肥線阿蘇駅やきよらカアサ、阿蘇くまもと空港などでのサービス提供が予定されている。車両としては、ホンダ製の「ジョルノ」が使用される。
このサービスの特徴として、Web経由での事前予約、非接触の24時間対応、ダイヤル式キーボックスを利用した鍵の受け渡しなどが挙げられる。また、ヘルメットやスマホホルダーのレンタルも料金に含まれているため、利用者は手軽にサービスを利用できる。安全面を考慮し、対人対物無制限の自動車保険が自動付帯されており、オプションでさらに幅広いカバーが可能となる保険への加入も選べる。
今後の展望として、配置場所の拡大やモビリティのバリエーション拡充、ICカードを用いた解錠システムの導入、乗り捨ての運用などが考えられている。
レンタルの手順はシンプルで、Web上での予約から、当日の車両の受け取り、走行中の注意点、そして返却までが明確に指示されている。特に、安全運転や返却時の手続きには詳細な指南がなされている。
この取り組みは、地域の交通アクセスの問題解決や観光客の利便性向上、地域活性化を目指すものである。モトライドツアーズ株式会社は、これを成功に導くための積極的な取り組みを進めている。