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ヒルトン、パリなど仏国内で中堅~ハイクラスの3ブランドを新展開

国際的なホテルチェーンのヒルトンはこのほど、フランスにおける新たなブランドの事業展開を発表した。同国のホテルグループ、NAOSとのフランチャイズ契約提携を受けたもので、同国第一号となる「Garden Hilton Inn」を含む3つの異なるブランドをパリやボルドーに進出させ、チェーンの拡大を目指す。「HOTEL NEWS RESOURCE」が伝えている。

ハイクラスのCurio、中堅のGarden Inn、Hamptonを開業へ
現在、フランスで9ホテル、1千室以上のプロジェクトを展開しているヒルトンがNAOSと共同開発するのは、パリ中心部のコレクションブランド「Curio」と、ボルドーとパリ近郊のクリシーの中堅クラスホテル「Hilton Garden Inn」と「Hampton by Hilton」。NAOSは、サービス系プロジェクトや既存建物からブティックホテルへの変換を得意としており、これら3ホテルを運営する。

ヒルトンの上席副社長、Patrick Fitzgibbon氏は「ヒルトンにとって、フランスでのホテル展開は重要な事業戦略。現地の開発チームの協力を得て、主要ブランドの枠を超えたヒルトンのポートフォリオの拡張に注力している」とコメント。また、NAOSのCEO、Pascal Lemarchand氏は「多彩なポートフォリオを持つヒルトンを戦略的パートナーに迎えたことで、それぞれの地やプロジェクトに適合したブランドを展開できる。すでにグローバル展開し、潜在的な成長力をもつブランドをフランスで発表できることを嬉しく思う」と話している。

19世紀の建築物を改装、クリエイティブなホテルに
パリ市14区にオープン予定のCurioは、19世紀の三層建築物を改装する2,350万ユーロ(約30億4千万円)規模のプロジェクト。モンパルナス駅から300mに位置するホテルには、52の客室をはじめ、ラウンジバーやフィットネスルーム、朝食/夕食エリア、さらにレストランを設ける。

18世紀の発明家で、世界で初めて写真画像の作成に成功した、ニセフォール・エニプス(Joseph Nicephore Niepce)にちなんで命名された通り、Rue Niepceにホテルが位置することから、エニプスへのオマージュとなる写真文献や、彼が考案した写真技法の「ヘリオグラフィ」を彷彿とさせる色彩を内装に採用する。改築は昨年末からスタートしており、今年中には最初の宿泊客を迎える見込みだ。

ボルドー、クリシーの開発エリアなどに2ホテル
一方、フランス初進出となるHilton Garden Innの開業予定地はボルドー。当地初のヒルトン系ホテルとなる。高速鉄道のTGVでパリから最短約2時間で到着するSt. Jean駅からわずか200mの距離にあるクリエイティブなエリアに建つモダンな高層ビルの一角を成し、164客室を備える。不動産開発業者最大手の1つ、Eiffage Immobilierが開発を請け負う。

また、Hampton by Hiltonもフランス初登場となる。都市再開発事業が進むパリ市の17区と郊外のクリシーとの境界エリアに建てられる数百万ユーロ規模の複合ビルの一部で、156客室を設ける。フランス大手のNexityが開発を請け負う。

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