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【取材】泊まれるレストラン「THE KNOT FUKUOKA Tenjin」誕生

福岡・天神に4月20日、「レストランを目的に訪れ、そのまま泊まる」という発想を掲げたライフスタイルホテル「THE KNOT FUKUOKA Tenjin(ザ ノット 福岡天神)」が開業する。

主役は1階のレストラン&バー「MORETHAN」。阿蘇・産山村の牧場でつくられたチーズを使う薪窯ピザや、九州初となるタップカクテルを提供し、宿泊客と街の利用者が交わる場を目指す。食を起点にホテルの在り方を問い直す新拠点として注目されそうだ。

本記事では、開業の背景やこだわり、魅力などについて、THE KNOT FUKUOKA Tenjinに取材した。

公式サイト:https://hotel-the-knot.jp/fukuokatenjin/

―――“泊まれるレストラン”という新発想を打ち出された背景について、従来のホテルとの違いも含めてお聞かせいただけますでしょうか。

▲THE KNOT FUKUOKA Tenjin外観

従来のホテルは、「泊まる場所」と「食べる場所」が分かれており、それぞれが独立した体験として存在していました。
ただ、私たちは“ホテルとは何か”を改めて考えたとき、本来はその街の空気や人の流れ、時間の過ごし方まで含めて体験する場所であるべきだと考えました。

THE KNOT FUKUOKA Tenjinでは、ワンファイブホテルズとMOTHERSが企画・設計・運営まで一体となり、レストランを単なる付帯施設ではなく、“体験の中心”として設計しています。

街の人が集まり、音や会話、熱量が生まれるレストランがあり、その余韻の上に、静かに自分の時間へと戻っていく客室がある。
私たちは、レストランとホテルを分けるのではなく、そのあいだにある“流れ”そのものをデザインしています。

「泊まる」という行為を、もっと自由で、もっと街にひらかれたものにしたい。
そうした想いから、この場所を「泊まれるレストラン」と呼んでいます。

――― レストラン「MORETHAN」をホテルの中心に据えることで、宿泊体験そのものにどのような価値を加えられるとお考えでしょうか。

▲MORETHAN内観

従来のホテルは、宿泊と飲食が別の機能として設計されており、レストランも館内の付帯施設として稼働するケースが一般的でした。
そのため、宿泊と飲食の相乗効果が十分に発揮されていないことや、レストランが外部需要を十分に取り込めていないことが課題としてあったと考えています。

THE KNOT FUKUOKA Tenjinでは、ワンファイブホテルズとMOTHERSが企画・設計・運営を一体で構築することで、レストランを施設の中心機能として位置づけています。

街の来訪者も取り込めるレストランの集客力を軸に、館内全体の回遊性と滞在価値を高める設計とすることで、宿泊単価や稼働率の向上と、飲食売上の最大化の両立を図っています。
つまり、「泊まれるレストラン」というコンセプトは単なる表現ではなく、ホテルと飲食を一体化することで、収益性と体験価値を同時に高めるための事業モデルだと捉えています。

――― 熊本県産山村の「UBUYAMA PLACE」のチーズやヨーグルトを活用した“Farm to Pizza”の取り組みを通じて、利用者にどのような食のストーリーを届けたいとお考えですか。

▲UBUYAMA PLACEで作られるチーズ

熊本県産山村の「UBUYAMA PLACE」のチーズやヨーグルトを使うことで、食材が育った土地の息づかいまで感じられる一皿を届けたいと考えています。

澄んだ空気と豊かな自然が育む乳製品が、ピザに新しい表情を与え、食べる人に小さな“旅”の感覚をもたらす。
生産者の想いと産山の自然が一枚のピザの中でつながり、“土地を味わう体験”として心に残る食のストーリーを届けていきたいと考えています。

▲UBUYAMA PLACE 外観

――― 九州初上陸のタップカクテルや、宿泊者以外にも開かれたレストラン・バーの展開によって、天神の街にどのような新しい楽しみ方や交流を生み出したいとお考えでしょうか。

THE KNOT FUKUOKA Tenjinは、宿泊者だけの場所ではなく、街の人にも日常的に使っていただける“ひらかれた場所”でありたいと考えています。
その象徴が、タップカクテルやクラフトビール、そして地域の食材を使ったレストランです。

タップから注ぐカクテルは、九州ではまだなじみのないスタイルですが、ビールのようにもっと気軽に、自由にカクテルを楽しめる体験です。
食事のために訪れるだけでなく、「一杯だけ飲みに来る」「誰かを待つあいだに少し立ち寄る」。そうした街のリズムの中に自然に入り込む場所にしたいと考えています。

▲九州初上陸のタップカクテル

この場所には、宿泊者だけでなく、地元の方や仕事帰りの人、別のホテルに泊まっている旅行者など、さまざまな人が混ざり合います。
ホテルでありながら、どこか街の延長のような空間。そこで偶然の会話や小さな出会いが生まれていく。私たちは、この場所が“目的地”であると同時に、街の中のひとつの“余白”のような存在になることを目指しています。

ホテルが、泊まるだけの場所ではなく、人と人がゆるやかにつながる社交の場になる。
そうした新しい関係性を、この天神の街の中でつくっていきたいと考えています。

――― 「THE KNOT FUKUOKA Tenjin」を通じて、今後天神でどのような存在価値を発揮し、どのような交流拠点へ育てていきたいとお考えか、展望をお聞かせください。

THE KNOT FUKUOKA Tenjinでは、ホテルの中にいながら、地元の方や旅行者、クリエイター、ビジネスパーソンなど、本来であれば交わらない人たちが自然に同じ空間にいる状態をつくりたいと考えています。

そこで生まれる偶然の出会いや何気ない会話の中から、新しいアイデアや関係性が育っていく。
そうした“小さな交差”が積み重なる場所にしたいと考えています。

今後は、ローカルの方と宿泊者が一緒に参加できるイベントやワークショップなども行いながら、この場所で何かが起き続ける状態をつくっていきたいと考えています。
人が集まり、また次の人を呼び、少しずつコミュニティが育っていく。私たちは、この場所を単なるホテルではなく、街の中にある“結び目(KNOT)”のような存在にしていきたいと思っています。

世界とローカルがゆるやかにつながり続ける場所として、天神の中に新しい流れを生み出していければと考えています。

■レストラン概要

レストラン名:MORETHAN(モアザン)
営業時間:モーニング7:00 – 10:00(L.O. 9:30)ランチ11:00 – 15:00
     カフェ15:00 – 17:00 ディナー 17:00 – 23:00 バーラウンジ 7:00 – 26:00
座席数:1階 66席 / 2階 32席
※レストランは宿泊者以外も利用可能
MORETHAN 公式Instagram:https://www.instagram.com/morethan_tenjin

■施設概要

施設名:THE KNOT FUKUOKA Tenjin(ザ ノット 福岡天神)
開業時期:2026年4月20日(月)
所在地:福岡県福岡市中央区大名1丁目9−63
企画・開発:いちご地所株式会社
運営:ワンファイブホテルズ株式会社・株式会社MOTHERS
公式サイト:https://hotel-the-knot.jp/fukuokatenjin/

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