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【取材】愛媛・砥部に自然と文化を体感する「時地人 – JIJIJIN Matsuyama」誕生

株式会社LOCAL RESORTSが、愛媛県砥部町のオーベルジュを新ブランドホテル「時地人 – JIJIJIN Matsuyama」としてリブランドオープンした。ため池百選に選ばれた通谷池を望む立地を活かし、砥部焼や地元作家のアート、瀬戸内の魚介や自家菜園の野菜を取り入れ、地域資源を五感で体験できる滞在を提供する。

館内にはブックディレクター幅允孝氏によるライブラリーを新設し、思索を深める空間も整えた。従来の大人限定から家族利用にも対応し、客室食や個室ダイニングなど多様なスタイルを用意。砥部の自然・文化・食を結ぶローカルラグジュアリーな拠点だ。

本記事では、リブランドオープンの経緯や施設の魅力などについて、株式会社LOCAL RESORTSに取材を行った。

▷公式サイト: https://jijijin.com/matsuyama

―――今回、砥部町のオーベルジュを「時地人 – JIJIJIN Matsuyama」としてリブランドされた背景や狙いを教えてください。

ここ愛媛・砥部町の地は、自然・文化・人の魅力が調和する場所であり、「時地人-JIJIJIN-」という新ホテルブランドの第一号を発信するにふさわしいと確信しました。

しかし、私たちの視線は愛媛のみにとどまりません。日本各地、とくに多くのデベロッパーが選択しないような地方の秘境こそ、まだ知られざる価値と可能性に満ちていると信じています。

私たちのビジョンはそうした土地に光を当て、その魅力を世界へ届ける場所を創ることです。「時地人-JIJIJIN-」は、その使命を象徴する存在として、この素晴らしい地、愛媛・砥部町から歩みをスタートします。

―――ブランド名「時地人」に込められた意味と、砥部の土地ならではの魅力をどのように表現したいと考えていますか。

「時地人-JIJIJIN-」は、山形県鶴岡市にあるSHONAI SUIDEN TERRASSE(スイデンテラス)を運営する株式会社LOCAL RESORTSが手がける新ホテルブランドで、今回のTOBEオーベルジュリゾートがリブランドするタイミングで初展開となりました。

その地に根づく価値を掘り起こし、ここにしかない「地の物語」を紡ぐこと。歴史とともに息づく文化や食、生きる人々に触れ、地とのつながりとともに、地域資源の魅力を引き出し、体験へと結びつけるホテルブランドです。

砥部を舞台に誕生した「時地人 – JIJIJIN Matsuyama」では、ため池百選にも選ばれた、「通谷池(とおりたにいけ)」を一望できる立地に、200年以上の歴史がある伝統工芸品「砥部焼」や地元作家のアート、旬の食材、四季折々の自然など、地域に息づく資源を、宿泊・食・ウェルネス・ウエディングを通じた新たな体験へと紡ぎます。

―――レストランでは藤本氏の魚介や自家菜園の野菜を用いた料理を提供されていますが、食を通じてお客様にどんな体験価値を届けたいですか。

瀬戸内の恵みを味わう「ローカル・ガストロノミー」を掲げています。この地の文化や食材への深い敬意と、それらの素材を生かすことを最優先にした調理と、3つの「しょく」に向き合っていきたいと思っています。

植:素材の根幹をなす土壌や、その土地が育んできた歴史に思いを寄せて
色:視覚的な美しさ、食材の鮮度など、目利きの力がもたらす彩り
触:食材のみならず、器やカトラリー、食の時間を包む全ての要素に心を配って

これらすべてが重なり合い、ひとつの体験として心に残る感動をご提供したいと思っています。

(シェフ・山下 僚介)

―――これまで大人限定だった施設を家族利用に広げたとのことですが、ターゲット層や利用シーンにどのような変化を想定されていますか。

本来、旅行では家族で訪れたいという需要も高く、自然に触れることのできるこの場所へはお子様への体験としても誘致したい。隣接する子どものためのランドスケープもあり、互いの誘致に繋がる相乗効果が生まれることも期待します。

また、この地ならではの食体験もご家族で共感できるように設計しています。10室のみのゆったりとした客室設備だからこそ叶う、かけがえのない時間をお過ごしいただけると考えています。

―――「時地人 – JIJIJIN Matsuyama」全体を通じて、お客様にどんな時間や気付きを持ち帰っていただきたいですか。

大きく3つございます。

1. 滞在時間の記憶
2. 土地と人をつなぐ物語
3. 日常を見直すきっかけ

それらは、

訪れる前の期待感:砥部の自然や伝統文化に惹かれて来館され、入口に立った瞬間、静かな空気に包まれ「特別な時間が始まる」予感を抱いていただく。

お迎えするひととき:スタッフの柔らかな笑顔と、地元ならではのウェルカムドリンクで「人の温かさ」を体感いただく。

土地を知る体験:砥部焼の器でいただく料理と、シェフの「なぜこの器なのか」「誰がこの味を生むのか」という語りを通して、“砥部”そのものを五感で感じていただく。

人とのつながり:生産者や職人のエピソードを交えた会話から、「ものの背景に人がいる」実感が生まれ、観光地が「人に会いに来る場所」へと変わっていく。

自分と向き合う静けさ:体験の後は、窓外の景色と静けさの中で“自分の時間”を取り戻す。

普段感じえない、出来事や見たものを普段の生活にお戻りになって、何かに変えていけるようなヒントがこの「時地人 – JIJIJIN Matsuyama」、ひいてはこの砥部にあると考えています。

(総支配人・湯浅 剛)

■施設概要

名称:時地人 – JIJIJIN Matsuyama(ジジジン マツヤマ)
所在地:愛媛県伊予郡砥部町宮内1622-7
延床面積:2,463.6㎡
共用棟 | RESTAURANT/LOUNGE・CHAPEL・SALON・FOYER・WEST ROOM/EAST ROOM | 地上3階
宿泊棟 | GUEST ROOM・SPA | 地上2階
客室数: 全10室
チェックイン:15:00-18:00|チェックアウト:12:00
VILLA MIZUNIWA | 2室|80.8㎡
MORI SUITE | 2室 | 77.5㎡
TOBE SUITE | 6室 | 58.5㎡
公式サイト: https://jijijin.com/matsuyama
インスタグラム:https://www.instagram.com/jijijin_matsuyama/

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