物価高の影響で家計に対する関心が高まる中、海外旅行を希望しながらも予算を抑えたいと考える人が増えている。そうした背景を受けて、阪急交通社は低予算時に行きたい海外旅行先についてのアンケート調査を実施し、結果を公開した。有効回答数は537名で、調査は2025年4月6日から4月9日にかけて、株式会社ジャストシステムの「Fastask」を用いて行われた。
調査ではまず、どの費目で節約を意識するかが問われた。最も多かったのは「交通費」で全体の39.7%を占め、次いで「宿泊費」(33.3%)、「お土産代」(29.1%)が続いた。そのほか「旅行期間」や「食費」を削減対象とする回答もあり、旅行全体にかかる主要費用をいかに抑えるかが重視されている。
低予算でも訪れたい海外旅行先として1位に選ばれたのは「台湾」で、27.6%の支持を集めた。僅差で2位となったのは「韓国」(24.0%)であり、日本から近く物価も比較的安い両国が上位を占めた。3位は「ハワイ」(15.6%)、4位は「イタリア」(13.6%)、5位には物価が安いとされる「タイ」(12.8%)がランクインした。
台湾は航空券が安価で、台北や九フン、高雄といった観光地の多さが魅力である。現地の物価が日本より低く、夜市などを利用すればさらに費用を抑えられる。韓国もフライト時間が短く、格安航空会社の路線が多いことに加え、現地の公共交通機関の利便性から低予算旅行に適している。
ハワイは一見高額に思えるが、オフシーズンの利用や自炊可能な宿泊施設の選択、公共バスの活用により、費用を抑えることが可能である。イタリアでは深夜便や乗り継ぎ便の活用、ホステル宿泊、ユーレイルパスの利用による節約が見込まれる。タイでは格安航空券が充実し、ホテルや飲食費の安さから総費用を抑えやすいとされる。
阪急交通社では、低予算でも充実した内容の海外旅行を楽しめるようなツアーを多く提供しており、近場のアジアはもちろん、ハワイやヨーロッパ方面へのプランも用意されている。航空券、宿泊、食事、移動といった費用の工夫次第で、限られた予算内でも満足度の高い旅行が可能であるとされる。