ブッキング・ドットコムは、33の国と地域で29,733人の旅行者を対象に実施した調査結果と独自の知見を基に、2026年の「旅行トレンド予測」10選を発表した。今回のテーマは「The Era of YOU – 自分らしさ」であり、旅行がこれまで以上に個人の情熱や興味を反映する体験へと進化していることが明らかになった。旅行者は画一的なスタイルを離れ、自己表現を重視した旅を求める傾向が強まっている。
調査では、物語の世界に没入する「空想物語への没入ファンタジー旅」や、ロボットとの共生を体験する「ロボットとの次世代ステイ」が注目された。特にAIを活用してファンタジー風の場所を提案してもらうことに前向きな旅行者が世界で8割近くに達しており、テクノロジーが現実と空想の境界を曖昧にしていることがうかがえる。また、旅行中に関係性を試す「絆の真価を確かめる旅」では、同行者との相性を確かめる目的であえて制約のある環境を選ぶ旅行者も増えている。
さらに、旅先で購入したデザイン性の高い食器や食材を通じて自宅のキッチンに物語を持ち帰る「キッチン棚に旅の物語を集める旅」も新たなトレンドとして挙げられた。一方、テクノロジーの進化により、AIが美しいルートを提案する「旅の道中が目的になる発見旅」や、占星術が旅先選びを導く「星が導く、必然の旅」など、AIとスピリチュアル要素が融合した新しい旅の形も登場している。
また、肌の状態に合わせた施術を受けられる「美肌&ウェルネス・ビューティーテック旅」や、自然の静けさの中で趣味に没頭する「自然の静寂に抱かれ、趣味に没頭する旅」も注目されている。さらに、AIを使って過去の写真を再現し思い出の地を再訪する「記憶と再開する追憶の旅」や、自分の節目を祝う「‘私’のささやかな節目を祝う旅」など、旅行の目的や動機そのものが多様化している。
今回の発表は、ブッキング・ドットコムが実施する「旅行トレンド予測」シリーズの10周年を記念するものである。調査結果からは、テクノロジーの発展が人々の旅の在り方を大きく変え、より個人的で意味のある体験が求められていることが示された。2026年の旅行は、単なる移動ではなく、「自分らしさ」を体現する新たな舞台として進化していくとみられる。
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