株式会社Onwordsは、国土交通省近畿運輸局が推進する「関西手ぶら観光プロジェクト」の一環として、「関西発、日本版インタウンチェックイン構築(手ぶら観光)に向けた実証事業」を受託し、訪日旅行者を対象とした手荷物配送サービスの実証実験を開始する。実施期間は2025年12月19日から2026年1月19日までで、大阪・京都の一部ホテルやなんば駅から関西国際空港への配送サービスを提供し、利用者の利便性や課題を検証する。
今回の実証では、関西国際空港を利用する訪日旅行者を主な対象とし、Airporter提携ホテルやなんば駅のカウンターで手荷物を預かり、関西国際空港第1ターミナル4階の出発フロア付近に届ける仕組みを導入する。実施主体は国土交通省近畿運輸局、株式会社Airporter、株式会社Onwordsであり、インタウンチェックインに関する需要や手続きの改善点を検証し、今後の制度設計に活かすことを目的としている。
近年、関西地域ではインバウンド観光の急拡大が続いており、2024年の外国人入国者数は2019年比で23.1%増加、外国人延べ宿泊者数は約4,118万人泊に達した。2025年の大阪・関西万博を控え、さらなる観光需要の増加が見込まれる一方で、大阪や京都などの観光地では交通混雑や受け入れ環境の課題も顕在化している。こうした状況を踏まえ、近畿運輸局は2023年度から「関西手ぶら観光プロジェクト」を開始し、荷物預かり所の運用などを通じて地方への周遊促進と混雑緩和を進めてきた。
今回の取り組みは、韓国や台湾などで普及している「インタウンチェックイン」の日本版実装を視野に入れたものである。旅行最終日の荷物による移動負担を軽減し、観光や買い物をより楽しめる環境を整えることで、関西の観光振興と地域経済の活性化を目指している。
Onwordsは、インバウンド観光領域に特化して自治体や企業向けに観光DX支援を行う企業であり、観光情報発信や多言語対応、マーケティング支援などを展開している。親会社の株式会社チェンジホールディングスとともに、デジタル技術を活用した地方創生と観光産業の発展に取り組み、「もっと楽しい日本に。」というミッションのもと、訪日旅行者の体験価値向上と地域社会の持続的な成長を両立させる事業を推進している。