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沖縄がハワイを超えたー台湾人が外客数トップ

2017年沖縄が観光客数でハワイを超えた。主因は外国人観光客の増加であり、中でも人気を集めているのが台湾人だった。その背景と人気の秘密とは。

沖縄の観光客がハワイ超えの939万人
沖縄県によると、2017年の沖縄への入域観光客数は 939 万 6,200 人で、前年比で 78 万 3,100 人、率にして 9.1% の増加となり、初の 900 万人台を記録し、5年連続で過去最高を更新した。

沖縄県入域観光客数の推移

出典:沖縄県統計

上記のグラフの通り、沖縄県を訪れる観光客は年々1割前後のハイペースで増加を続けている。この観光客数は、ハワイ観光当局が発表した2017年の観光客数938万人を初めてわずかながら上回った。沖縄はハワイを意識して観光振興に取り組んできたが、消費額や滞在日数では課題があるものの、観光客数でついにハワイを追い抜いたことになる。

ホテル新規開業は宮古・石垣で増加率が高い
メトロエンジンリサーチによると、急増する観光客により、沖縄県で2020年までに新設予定のホテルは16件あり、内訳としては下記のグラフの通り、沖縄本島が12件、宮古島4件、石垣島2件となっている。

沖縄県の新規ホテル予定

出典:メトロエンジンリサーチ

沖縄県全体ではホテル数は既存の2,115件から2,131件へと0.8%の増加にとどまるが、増加割合で比較すると特に増加が目立つのが宮古島と石垣島である。
宮古島は既存のホテル数の247件から251件となり、部屋数では既存の3,872部屋から少なくとも221部屋、5.7%増加して、4,093部屋となる見込み。
また、石垣島は既存のホテル数271件から273件となり、部屋数では既存の5,167部屋から455部屋、8.8%増加し、5,622部屋となる予定である。
いずれも新規ホテルが大規模施設としてのオープンを予定しているため、部屋数での増加率がより大きいことがわかる。

外客数254万人、トップは台湾
観光客増加の背景には、外国人客の増加があり、沖縄を訪れた外国人客は2017年に254万人に達し、2016年の208万人から46万人の増加となり、率にして22.1%の増加となった。

沖縄県外客数上位4カ国(地域)

出典:沖縄県統計

上記のグラフが、沖縄県の外客数トップ4である。特に沖縄を訪れる割合で断トツで多いのが台湾人78万人で、2016年からの増加率も29.6%で、外客数の増加に大きく貢献をした。この増加の要因には、高雄-那覇路線の新規就航などの航空路線の拡充に加え、クルーズ船の寄港回数増などがあった。

クルーズ船とナイトライフ
特に宮古島や石垣島は台湾から目と鼻の先の距離にあり、クルーズ船の来航の激増に大きく影響を受けているが、実際この傾向は2018年に入ってからも続いている。

宮古島市によると、2018年2月の宮古島市への入域観光客数は57,377人で、前年同月と比較して13,700人の増加。内訳は空路が46,508人、海路が10,869人。前年2月の入域観光客数は、43,677人(空路43,677人、海路0人)であり、前年比約31%の増加で、増加の内訳は、空路が2,831人増加。海路が10,869人増加となった。昨年2月に寄港のなかったクルーズ船が、今年2月は5回寄港し、入域観光客数大幅増加の主因となった。

沖縄以外の都道府県では通常冬季はクルーズ船の来航が全くないことから、年中来航が可能な温暖な気候条件は沖縄にとって最大の強みだ。

また、沖縄が外客に人気の理由として、クルーズ船の他に注目したいキーワードが、ナイトライフである。ナイトクラブや深夜のショッピングだけでなく、深夜の植物園や夜の水族館、ナイトダイビングなどでの体験が人気を集めているのだ。

沖縄の外客の特徴は、台湾、韓国、香港などの訪日リピーターが多いことであり、彼らを飽きさせないナイトライフの充実は沖縄の外客の成功として、他の地方の誘客においても参考になるのではないだろうか。

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