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京都市で多言語対応強化:通訳アプリ「Oyraa」を活用した実証実験開始

関西イノベーションセンター株式会社Oyraa公益社団法人京都市観光協会は、インバウンド観光客の増加に伴う多言語対応の課題解決を目指し、通訳サービスアプリ「Oyraa」を利用した実証実験を2024年7月から11月までの5か月間、京都市内で実施する。このアプリは必要な時に通訳者を検索し、音声通話やビデオ通話で直接会話することで、言語の違いによる意思疎通の難しさを解消するものである。通訳は24時間365日、予約不要で1分単位から利用でき、153言語に対応している。

(出典:関西イノベーションセンター

この実証実験は関西イノベーションセンターが運営するMUIC Kansaiの課題解決プログラムとして採択されており、様々な企業や団体の共創を通じて課題解決に繋がるビジネスを創出するオープンイノベーションプログラムの一環である。実験の目的は、通訳サービスアプリの利用促進により、京都市内での持続可能なオーバーツーリズム対策の構築をすることである。実施期間は2024年7月1日から11月30日までで、延長の可能性もある。

本実験では、オンラインやオフラインでインバウンド観光客に対し本アプリの利用を促進し、困りごとを解消するための通訳者を介した円滑なコミュニケーションを提供する。1,000名を上限に本アプリの利用料金を10分間無料で提供するキャンペーンも実施し、京都総合観光案内所や宿泊施設でクーポンコードが印字された掲出物を配布する。

実験の背景には、インバウンド観光客の回復とともに、コロナ禍前から問題視されていたオーバーツーリズムの課題が一層厳しくなっていることがある。多言語対応は看板やチラシ、デジタルサイネージ等で行われてきたが、非英語圏、非中国語圏からの訪日者数が増加傾向にある現在、すべての言語に対応することは困難である。今回の取り組みでは、様々な言語に対応するアプリを利用することで観光客自身が母国語でのコミュニケーションを行い、認識齟齬やトラブルを回避する新たな仕組みづくりを目指す。また、本アプリの利用データを蓄積し、観光課題の特定や改善方針策定の材料にも活用する。

この実証実験を通じて、持続可能なオーバーツーリズム対策の実装を目指し、Oyraaと関西イノベーションセンターは、課題に直面している地域への展開も検討する。また、本実験で使用されるOyraaは「人間の通訳者×アプリ」により品質・利便性・経済性を両立した新しい通訳サービスで、24時間365日、予約不要で即通話が可能である。

MUIC Kansaiは株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ株式会社三菱UFJ銀行が設立した一般社団法人関西イノベーションセンターが運営する観光産業のオープンイノベーションの創出拠点で、観光産業の課題解決と共に、新たな事業創出を目指した活動を行っている。京都市観光協会は京都市域において観光の振興を目的に活動する団体で、観光資源を活用した事業や観光情報の発信を積極的に推進している。また、株式会社Oyraaは通訳者及びマルチリンガルを擁する人材ネットワークの管理・運営や広告代理事業を行う企業である。

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