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大阪府の訪日客が初の1,000万人台へ LCCの増便などで「おおきに」

大阪府を訪れた2017年1年間のインバウンド(訪日外国人)が、初の1,000万人超えの大台突破が濃厚になった。国内全体の2017年のインバウンド数は、2,869万人で5年連続の過去最多を更新。国内観光地の西の横綱・大阪も、同じく記録更新となりそうだ。

国内のインバウンド数の記録ラッシュに負けず、大阪府も記録更新で続く。大阪府のインバウンド数の好調な背景には、LCC(格安航空会社)による関西国際空港の発着数の増加が挙げられる。海外から成田国際空港(千葉県)や東京国際空港(東京都)を経由せず、関西地方へ直接、足を運べる航空アクセスが飛躍的に増加した。
大阪入国管理局によると、関西国際空港の出入国者2017年の出入国者は速報値で2,090万人。これを支えているのがLCC便の急増で11年末の週50便以下から17年末には500便近くに迫るなど、10倍以上の増加が挙げられる。その大半は中国、韓国、台湾などのアジア諸国となっている。

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過去5年の来阪外客数の推移

来阪外客数 訪日外客数
2012年 203万人 836万人
2013年 263万人 1,036万人
2014年 376万人 1,341万人
2015年 716万人 1,974万人
2016年 940万人 2,404万人
2017年(予測) 1,280万人 2,869万人

参照:大阪府独自集計、観光庁調べによる

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大阪市では今後も訪日外国人を中心としたポテンシャルが大きい。6月15日施行の住宅宿泊事業法(民泊新法)では条例で民泊の規制強化をあえて行わず、柔軟に運用していくことを2017年12月28日の記者会見で吉村洋文市長が明らかにした。全国の各自治体では、民泊新法を見据え、条例でさらに規制を強めているケースがほとんどで大多数の自治体とは一線を画した対応を行う。
吉村市長によると、市内の民泊施設は10,000室以上あるうち、9,000室が現状の旅館業法の許可を得ていない違法民泊の可能性があると指摘。ただ、観光客の民泊利用は2割以上あるとし、需要があることも把握している。このため、規制を強化して違法民泊施設を増やすことを避けるため、条例で縛り付けないことを決めたと語った。
大阪市は2016年10月から、国家戦略特区を活用し民泊の推進を続けており、受付開始から約1年で認定居室数は1,000室を突破した。国内全体のインバウンドの増加において、大阪は非常に重要なエリアであることが分かる。
また大阪では19年にラグビーのワールドカップ、25年に万博の開催地としてエントリーしている。20年には東京五輪・パラリンピックの開催も控え、その波及効果も期待される。
今後は既存の観光施設に加え、最近のインバウンド客が日本へ求める「体験型」観光の拡充などが課題になる。これまでの「モノ消費」から「コト消費」へ向けたソフト面の受け入れ体制のさらなる整備も、インバウンド増へ向けた重要な対策になる。

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