観光庁は、訪日外国人消費動向調査2018年年間値(速報)を発表。2018年暦年の訪日外国人旅行消費額は4兆5,064億円、訪日外国人1人当たり旅行支出は15万3千円。内宿泊費は1兆3,222億円で全体の支出の29.3%を占め、宿泊費平均は4万6千円となった。
宿泊費平均は4万6千円、旅行消費額の拡大に課題
国籍・地域別に訪日外国人旅行消費額をみると、中国が1兆5,370億円(構成比34.1%)と最も大きい。次いで、韓国5,842億円(同13.0%)、台湾5,839億円(同13.0%)、香港3,355億円(同7.4%)、米国2,890億円(同6.4%)の順であり、これら上位5カ国・地域で全体の73.9%を占めた。
出典:観光庁
また、費目別に訪日外国人旅行消費額の構成比をみると、買物代が34.7%(15,654億円)と最も多く、次いで宿泊費29.3%(13,222億円)、飲食費21.7%(9,758億円)の順で多くなった。
前年に比べ、宿泊費と飲食費の構成比が1%ポイント以上増加し、買物代の構成比が2.4%ポイント減少した。
出典:観光庁
2018年の訪日外国人(一般客)1人当たり旅行支出(速報)は15万3千円と推計された。
国籍・地域別にみると、オーストラリアが最も高く(24万2千円)、次いでスペイン(23万7千円)、イタリア(22万4千円)の順で高くなった。
また、費目別にみると、買物代(5万1千円)が最も高く、次いで宿泊費(4万6千円)、飲食費(3万4千円)の順で高くなった。
宿泊費についてもっとも多くの支出をしているのは、イギリス(10万円)、オーストラリア(9万9千円)、イタリア(8万8千円)、フランス(8万6千円)の順で、欧米が上位を占めた。
旅行消費額で最大の中国は、1人当たり旅行支出が22万4千円(内宿泊費4万8千円)で前年比-2.9%となるなど、訪日客全体の一人当たりの消費額は前年から-0.9%減少した。
訪日客数が2018年3,100万人を突破し、政府目標の2020年4,000万人が現実味を増す一方で、政府の2020年外国人旅行消費額である8兆円の達成には黄色信号が灯った。
【合わせて読みたい】