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Verizonがモバイルセキュリティの脆弱性を警告

Verizon社(米大手電気通信事業者)は、自社調査レポート「2018 Mobile Security Index」にて、製造業、金融、小売、ホテルなど様々な業界の企業のモバイル端末担当者600人以上を対象として調査を実施したところ、93%の担当者が自社のモバイルデバイスは深刻なセキュリティ上の脆弱性を抱えていると回答したと報じている。

高まるモバイルセキュリティの重要性
スマートフォンの普及を背景に、サプライチェーンの管理、IoT(Internet of Things(身の回りのあらゆるものがインターネットに接続する仕組み))対応のセンサー、顧客対応のモバイルアプリケーションなどビジネスの現場においてモバイル端末へのシフトが進む中、モバイルプラットフォームのセキュリティを保護することの重要性が増している。

サーバーやクライアントPCにセキュリティ対策を行うことは既に浸透しているが、スマートフォン経由で企業システムに接続する機会が増加しており、公的及び私的なネットワークに接続する多数のモバイル端末に対するセキュリティ対策を行うことが、企業資産とブランド価値を保護する上で非常に重要な要素となってきている。しかし、モバイル端末に対するセキュリティ意識は殆ど浸透していないのが実態であり、Verizon社の調査レポートはこれに警鐘を鳴らすものである。

ホテルのシステムもハッキングの対象に
予約システムからホテルの部屋のIoTシステムまで、ホテルには様々な形でモバイル接続可能なシステムが存在しており、モバイル端末のセキュリティ対策が重要となる中で、ホテル業界に対するシステムのハッキング事例が相次いでいる。

最近の事例では、第三者ホテル予約プロバイダーのSaberにおいてハッキングによるデータ漏洩が発覚し、Four Seasons Hotels and Resorts、Trump Hotelsなどの複数のホテルに影響が生じる事態が発生。またInterContinental Hotels Groupも昨年2件のデータ漏洩事案の発生を公表した。

求められる早急なモバイルセキュリティ対策
このように昨今、ホテルのシステムもハッカーの標的となっているが、カード情報を含め宿泊客の個人情報を多く扱うホテル業界において、データの漏洩はホテルのブランドを大きく傷つけることになりかねない重大な問題である。

セキュリティ対策に完全ということは無いものの、Verizon社の調査レポートにおいて600人以上の企業のモバイル端末担当者の93%、すなわちほとんどが自社のモバイル端末は深刻なセキュリティ上の脆弱性を抱えている、と回答した事実は企業に早急な改善の必要性を示すものであり、ホテル業界もモバイルセキュリティ対策の重要性を再認識し、具体的かつ早急な対策が求められていると言える。

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