帝国データバンクは2022年4月15日16時時点の、新型コロナウイルスの影響を受けた倒産が、全国で3,175件確認されていると発表した。そのうち「ホテル・旅館」は135件となっている。
近畿2府4県の倒産が600件目前に
倒産の内訳は法的整理が2,962件、事業停止が213件確認されている。このうち1億円未満の小規模倒産が1,866件(構成比58.8%)を占める。一方、負債100億円以上の大型倒産は6件(同0.2%)にとどまった。
発生月別では11月に発生した感染第3波と年末年始の需要消失、年明けの緊急事態宣言発出などの影響により、2021年3月以降に倒産件数が急増。2021年9月以降は感染第5波、第6波の影響により高い水準で推移が続き、2022年3月の倒産件数が207件で最多となっている。現時点で、2022年4月発生の倒産は18件確認されている。
業種別では、「飲食店」が509件で最多。以降は「建設・工事業」の372件、「食品卸」の167件、「ホテル・旅館」の135件が続いている。ホテル・旅館、旅行業、観光バス、土産物店などの観光関連事業者の倒産は253件となっている。
2022年3月4日時点でホテル・旅館の倒産は129件、観光関連事業者の倒産は242件だったため、約1ヶ月で倒産件数がホテル・旅館が6件、観光関連事業者が11件増加した。
都道府県別では「東京」の617件、「大阪」の328件、「神奈川県」の193件、「福岡」の169県の順で倒産件数が多く、東京・大阪で全体の29.8%、1都3県で全体の31.1%を占めている。また、近畿2府4県の倒産が600件目前となった。
■新型コロナウイルス関連倒産について
帝国データバンクによる「新型コロナウイルス関連倒産」とは、原則として新型コロナウイルスが倒産の要因(主因または一要因)となったことを当事者または代理人(弁護士)が認め、法的整理または事業停止(弁護士に事後処理を一任)となったケースを対象としている。個人事業主および負債 1000 万円未満の倒産も カウントの対象としているほか、事業停止後に法的整理に移行した場合、法的整理日を発生日としてカウントしている。