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8月の大手旅行サイト予約 32道府県で増 GoToトラベル効果か

8月の大手旅行サイトの予約人数が、32道府県で去年を上回っていたことが判明した。GoToトラベル事業の効果と見られる。

日本旅行業界協会が発表した、大手サイトの行き先別旅行予約人数。それによれば、32の道府県で予約数が前年を上回った。

都道府県別では、増加率1位の和歌山が187.7%と2倍近い伸びを見せた。次いで奈良が164.1%、徳島の149.4%と続く。西日本に集中する結果となった。

旅行のタイプでは団体旅行を避けてマイカーで移動するプランが人気で、時勢に合わせた需要の変化が表れている。

コロナ禍により遠出が避けられる雰囲気の中、半数以上の都道府県で旅行者が増加したのは、「GoToトラベルキャンペーン」の効果が大きいと考えられる。

GoToトラベルキャンペーンは、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた観光業界を救済するため、政府が始めた観光需要支援策。7月22日からキャンペーンの第1弾として、旅行代金の35%割引が実施された。9月からは料金の15%に当たるクーポンを配布する「地域共通クーポン制度」が並行して始まる(具体的な配布時期は未定)。

GoToキャンペーンに合わせ、各地方自治体もこぞって独自の宿泊割引を始めた。増加率の上位3県でも、それぞれ県が主導する観光支援策が行われている。

【和歌山】「蘇りの地、わかやま」キャンペーン

【奈良県】「いまなら。キャンペーン」(県内宿泊等促進キャンペーン)

【徳島】おトクに徳島めぐり!県民みんながお出かけ!とくしま応援割 ※8/31終了

GoToキャンペーンと別の割引制度を併用して、半額以上が値引きされるプランも珍しくない。

今回の旅行業協会の調査では、一人当たりの販売額が伸びたというデータもあった。高級施設に予約が集まる傾向があったという。宿泊料金が安くなっているこの機会を利用し、少し背伸びしていい旅館に泊まろうと考える人が多かったということだろう。

地方の宿泊割引は8月で終わる場所が多いが、GoToキャンペーンは引き続き実施される。9月からは地域共通クーポンが始まり、さらに東京が追加されるのではないかという情報もある。

一方、一年の中で夏は最も旅行が増えるシーズンだが、秋にかけて減少傾向になる。9月が終わり、観光客が伸び悩む10、11月に入ってからが、観光業界にとって本当の踏ん張りどころかもしれない。

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