政府が主導する観光需要喚起策「Go To トラベルキャンペーン」で配布される電子クーポンを不正に入手したとして、京都府警右京署は5月11日、大阪市淀川区の無職・大沢太加朋容疑者を電子計算機使用詐欺の容疑で逮捕した。
警察の調べによると、大沢容疑者は昨年11月、宿泊の意思がないにも関わらず、旅行予約サイトに大阪市内など4か所のホテルを偽名で予約。その後に無断キャンセルし、21万円相当の電子クーポンを不正に入手した疑いがもたれている。
昨年11月、京都市右京区の宿泊施設から「予約を無断キャンセルされた」と相談があり、警察は捜査を進めていた。
「Go To トラベルキャンペーン」では、旅行代金の15パーセント分が地域で使用できるクーポンとして発行される。クーポンは「電子」と「紙」の2種類があり、宿泊施設にチェックインした際に受け取る紙クーポンに対し、電子クーポンはチェックイン当日の15時以降に公式の「電子クーポンサイト」にログインし、情報を入力してSMS認証をするだけで発行可能。クーポン使用後にキャンセルを申し出ると、GoToトラベル事務局から使用分を返還請求されるが、返金できなかった場合は給付金の不正受給となる。
クーポンの不正受給はたびたび報告されているものの、詐欺事件として摘発されるケースは全国で2例目とのこと。