株式会社ハルメク・エイジマーケティングは、福井県と連携し、2025年8月より50代以上の女性を対象とした観光誘客プロジェクトを開始した。同社は女性向け雑誌『ハルメク』を発行する株式会社ハルメクをグループに持ち、シニア層へのマーケティング支援を行っている。プロジェクトでは、福井県在住の『ハルメク』読者が「案内人」として県の魅力を発信し、全国約47万人の読者の関心と行動を促す新たな観光プロモーションを展開する。
福井県は2024年3月の北陸新幹線延伸開業により関東や東北からのアクセスが向上し、旅行意欲の高いシニア層の来訪が期待されている。観光来訪者の約半数が50代以上であり、『ハルメク』読者層との親和性が高いことから、同社は2024年より県との連携を開始した。前年には共同企画「福井県が好きになる講座」を実施し、会場とオンラインを合わせて320名が参加、満足度も高い評価を得た。この成果を踏まえ、2025年は取り組みを拡大し、同プロジェクトを開始した。
具体的な取り組みとしては、雑誌『ハルメク』編集長が福井を訪れ、案内人となる読者とともに県内各地を巡り、その様子を2025年9月号（8月10日発売）の特集記事として紹介する。読者が自ら選定したおすすめスポットを現地で取材し、誌面でその魅力を伝える。
また、誌面では伝えきれない情報や雰囲気を映像で補完するため、編集長と読者の取材の様子をドキュメンタリー動画として制作し、WEBサイト「HALMEK up」や福井県誘客推進課のYouTubeチャンネル「ふくいこチャンネル」で配信する。さらに、誌面や動画で紹介した場所を巡るオリジナル旅行ツアーを企画し、実際の来訪につなげる取り組みを行う。
プロジェクト始動にあたり、福井県知事と『ハルメク』編集長による特別対談が実現し、福井県の魅力や『ハルメク』読者との親和性、シニア女性の観光誘客の可能性について意見を交わした。今後は、福井県での継続的な展開に加え、他自治体との連携拡大も視野に入れており、読者視点による観光プロモーションの支援を全国各地へ広げていく予定である。