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京都ビジネスホテル分析:2023年5月の施設数・部屋数・稼働率を徹底調査

投稿日 : 2023.05.31

新規ホテル情報

ホテル統計データ

京都府ビジネスホテルの施設数・部屋数の推移

メトロエンジンリサーチによると、2019年から2023年の京都府のビジネスホテルの施設数・部屋数は増加傾向にある。施設数は59%の増加、部屋数は71%の増加だった。

詳細な施設数は2023年5月時点で363施設(2019年1月時点:229施設)、部屋数は2023年5月時点で33,406室(2019年1月時点:19,540室)となっている。

  2019年1月 2020年1月 2021年1月 2022年1月 2023年1月 2023年5月
施設数

229

279

307

346

354

363

部屋数

19,540

23,999

26,731

31,131

32,462

33,406

出典:メトロエンジンリサーチ

京都府のビジネスホテルの施設数・部屋数の推移について

過去5年間で京都府のビジネスホテルが59%増加!京都府の開発と客室数を徹底分析

京都府のビジネスホテルは、過去5年間で施設数が59%増加、部屋数が71%増加と劇的に成長している。特に2019年から2022年にかけてのビジネスホテルの新規施設数と客室数の増加は凄まじく、3年間で50%以上増加している。

京都市は2017年に用途地区や高さ制限について一部緩和をして、2020年のオリンピックに向けて「宿泊客室6000室不足」を解消しようと積極的にホテルを誘致しようと動いていた。この時に計画されたビジネスホテルの建設計画が2022年までの京都市のホテルの大幅増加の理由であったと考えられる。一方で2022年から2023年にかけての新規開業施設数と部屋数は10%未満となっており、コロナ禍による需要低下や京都市のオーバーホテル問題が後半の2年間の成長の鈍化の原因であると考えられる。

しかし、1200年続く古都という世界でも有数の観光競争力を持つ京都府には多くのホテル参入者が参入のタイミングを狙っており、コロナウイルスによる観光業の低迷も2023年に入ってからのV字回復も相まって、2023年からの今後5年間は更なるビジネスホテルの増加が予想される。

京都府と全国の稼働率の比較推移

 

出典:宿泊旅行統計調査(観光庁)

2019年は訪日外国人数が過去最高の3188万2000人を記録し、京都府のビジネスホテルの稼働率も全国平均を上回る高い水準で推移していた。2019年4月時点での京都府のビジネスホテルの平均稼働率は、全国平均の79.2%に対して87.5%と8.3%高い水準だった。

京都府のコロナウイルスによる影響があった時期の稼働率は全国平均を大幅に下回っている。これはコロナウイルスによる観光需要が低下していた2020年から2022年にホテルの新規開発がピークを迎え、11,591部屋が新規で供給されて需要に対して供給が大幅に上回ってしまったことが原因だと予想される。現在も京都府の稼働率は2023年3月時点で全国平均を下回っているが、2023年の3月には全国の訪日外国人観光客数は約181万人に到達しており、2019年同月比で65.8%まで回復している。京都府も世界有数の観光地であることから稼働率が急速に戻ることが予想されており、実際に3月〜4月の行楽シーズンにはたくさんの外国人観光客と国内観光客が訪れていた。GWには京都府の主要観光地の大変な混雑ぶりがニュースに取り上げられるなど、旅行需要が目に見えて高まっていることから夏以降の稼働率は全国平均を上回って推移していた2019年の水準まで高まることが予測される。

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