福岡県・福岡市のビジネスホテルの施設数・部屋数の推移
メトロエンジンリサーチによると、2019年から2023年の福岡県のビジネスホテルの施設数・部屋数は年々ゆるやかに増加を続けている。施設数は25%の増加、部屋数は31%の増加だった。
詳細な施設数は2023年1月時点で355施設(2019年1月時点:282施設)、部屋数は2023年1月時点で44,428室(2019年1月時点:33,907室)となっている。
2019年1月 | 2020年1月 | 2021年1月 | 2022年1月 | 2023年1月 | |
施設数 |
282 |
305 |
326 |
348 |
355 |
部屋数 |
33,907 |
37,039 |
39,994 |
43,509 |
44,428 |
出典:メトロエンジンリサーチ
次に福岡市にフォーカスしてビジネスホテルの施設数と部屋数の推移をみてみる。
福岡市のビジネスホテルの施設数・部屋数の推移
メトロエンジンリサーチによると、2019年から2023年の名古屋市ビジネスホテルの施設数・部屋数は増加を続けている。施設数は28%の増加、部屋数は37%の増加であった。
詳細な施設数は2023年1月時点で214施設(2019年1月時点:149施設)、部屋数は2023年1月時点で31,146室(2019年1月時点:21,432室)となっている。
2019年1月 | 2020年1月 | 2021年1月 | 2022年1月 | 2023年1月 | |
施設数 |
149 |
168 |
186 |
209 |
214 |
部屋数 |
21,432 |
24,135 |
26,333 |
30,385 |
31,146 |
出典:メトロエンジンリサーチ
コロナ禍でも着実に増加している福岡県・福岡市のビジネスホテル
2020年から現在まで続く新型コロナウイルスによる観光経済への悪影響だが、福岡県・福岡市のビジネスホテルの施設数と部屋数の推移を見てみると右肩上がりに増加していることがわかる。
福岡市の新規ビジネスホテルの施設数と部屋数のデータと福岡県全体のデータを比較すると、福岡県の新規施設数全体の53%、新規部屋数全体の70%が福岡市の新規開業ビジネスホテルの数値である。
以上のデータから福岡県のビジネスホテルの新規開業が半分以上福岡市で行われていることがわかる。
これは福岡市に福岡県の観光地が集結していること、新幹線が停まるJR博多駅が博多区に所在していることが主な理由として考えられる。
福岡市の次に新規開業ビジネスホテルが多いのは北九州市でその次に久留米市が続く。
北九州市は本州と九州をつなぐ関門海峡があり、九州への入り口のハブになっていること、日本新三大夜景都市に選ばれた美しい夜景をはじめ、「門司港レトロ」や世界文化遺産に登録された「官営八幡製鐵所関連施設」などの有名な観光スポットが点在していることが理由として挙げられる。
久留米市は「北野天満宮」や「高良神社」などの有名な史跡があり、観光地としてのポテンシャルが高く、JR博多駅からも1時間以内で行けるアクセスの良さがある。
博多区 | 中央区 | 東区 | 早良区 | 西区 | |
施設数 |
313 |
186 |
25 |
10 |
11 |
部屋数 |
24,194 |
11,919 |
1,174 |
436 |
260 |
出典:メトロエンジンリサーチ
観光客のハブになるJR博多駅と博多空港近くのアクセスの良いエリアでビジネスホテルが多く展開されていて、中でも博多区は博多駅と博多空港を有しているため、福岡市の中でも特出して施設数と部屋数が展開されている。
次点で中央区にビジネスホテルが展開されている。これは博多駅からのアクセスが良いことや福岡城や福岡paypayドームなど観光客が集まるコンテンツが中央区に展開されていることが要因として考えられる。
福岡県と全国の稼働率の比較推移
全体を通してみて福岡県はコロナ前は全国平均を上回っていたが、コロナ禍中では全国平均より下回っている。
20年6月の稼働率は福岡県が21.3%、全国平均は32%と10.7%の差がついており、直近4年間のデータで1番差がついている月となっている。
コロナウイルスによる観光業への影響が最初に出た3月から福岡県は全国平均より落ち込んでいて、その後のコロナ禍の中で全国平均より低い稼働率で推移していることがわかる。
しかし最新の2022年11月のデータでは2019年の稼働率水準に着々と戻ってきているので、2023年以降は本格的にインバウンドが回復してくる予想されている。福岡県はコロナ禍の前は全国平均より高い稼働率で推移していることから福岡県のビジネスホテルはこれから活発になり、再度ホテル開発が活発になることことだろう。
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